クリーム色のスーパーカブが入荷。
…うん、まぁ綺麗なんだけど、私はそこまで好みじゃない色でして・・・。
ただ、傷ひとつない超美車。
塗装するにはもったいない気もして、とりあえずそのままの状態で数か月ほど展示していました。
でも、売れない。
どれだけ磨いても、かわいさが前に出すぎるのか、なかなか反応がなくて。
「よし、もう塗るか」と腹をくくり、イメチェンに挑戦しました。
初期状態のスーパーカブくん
とにかく綺麗。
ボディもホイールもスポークも、前オーナーさんの丁寧さが伝わってくる仕上がり。
しかもコーティングまでされていて、雨が降った日はこの子だけピッカピカに撥水(笑)
でも塗装目線で見ると、コーティングされてる車両ってやっかいなんです。
塗料を弾いてしまうことがあるので、脱脂を何度も入念に行いました。




塗装工程
今回は傷もなく、状態が良かったのでプラサフは使わず。
足付けと脱脂だけをしっかり行って、そのままカラー塗装へ。


恐るべし。前オーナーさん。


乾燥させます。
ベースはゼットブラック。その上にオレンジパールを重ねて3コートパールに
今回のカラーは、黒のベース(ブラック)に、
オレンジのパールを重ねる「3コートパール仕上げ」。
ベース → パール層 → クリア層という3段階で塗装するやり方で、
光の角度によってオレンジがちらっと浮かび上がるのが特徴です。
派手すぎず、地味すぎず。
見る角度で表情が変わるから、個人的にもかなり好きな組み合わせです。



完成後の写真
パッと見はブラック。
でも光が当たるとブラウン、オレンジの粒子がチラチラ光って渋カッコいい。
深みとツヤが増して、ただの黒とはまったく違う仕上がりに。
少量のパール原料でも結構変わるので、調整が難しい・・。















最後に
「売れないから塗ってみようか」くらいの軽いノリから始まった今回のカブ塗装。
でも、塗り終わった姿を見たとき、
一番テンション上がってたのはたぶん自分です(笑)
渋くてカッコいい。でもどこか遊び心がある。
そんな仕上がりになったと思います。
色を変えるだけで、バイクの雰囲気ってガラッと変わりますね。
イメージチェンジが効いたのか、タイミングが良かったのか…
展示して数日後にご購入いただきました(´ω`)