今回の事例は、母が普段使っているトヨタ・プリウス(30系)のヘッドライト磨きです。
「見た目は気にしない」と言いつつも、黄ばみが進んでいて視認性も落ちていたため
こちらでリフレッシュ作業を行いました。
施工前の状態
ご覧のとおりヘッドライト全体に黄ばみとくすみが広がり、全体的に曇った印象でした。
年式を考えればある程度は仕方ないものの、
このまま放置すると夜間の視認性が低下し、安全面でも不安が残ります。
さらに、車全体の印象も古びて見えてしまいます。
せっかくボディが綺麗でも、ヘッドライトが黄ばんでいるだけで一気に古臭く見えるものです。
実際、車検時に指摘されるケースもあり、見た目だけでなく機能面でも見過ごせないポイントとなっています。



施工内容
まずはヘッドライト周辺にマスキングを施し、
ボディやゴムモールなどに削り粉やコンパウンドが付着しないよう保護します。
その後、紫外線や経年劣化によって傷んだ表面層をしっかりと削り取っていきます。
作業は、目の粗い研磨材からスタートし、順を追って粒度の細かいものへと切り替えていきます。
段階的に磨きをかけることで、表面をなめらかに整え、くすみや黄ばみを少しずつ落としていきます。
この時点ではまだ白く曇ったような状態ですが、
ここからさらに細かく研磨していくことで透明感が戻ってきます。


コンパウンドを使用して、ポリッシング。
劣化した表面を削り落としたあとは、専用のコンパウンドを使って磨きの工程に入ります。
コンパウンドには複数の種類があり、粒子の粗さを段階的に変えながら、
少しずつ透明感を引き出していきます。
最初は粗めのコンパウンドでしっかりとくすみを除去し、
次に細かい粒子のもので仕上げを行うことで、なめらかな質感とツヤが出てきます。
この工程を丁寧に行うことで、ヘッドライト本来のクリアな見た目がよみがえってきます。
とはいえ、あくまで「リペア」であり、新品のような完全な状態までは戻りません。
細かなクラックや素材そのものの経年劣化までは完全に消せない場合もあります。
ただし、夜間の視認性や見た目の印象は大きく改善され、「古さ」や「くすみ感」はしっかり軽減されます。



洗車&ヘッドライト専用保護剤で仕上げ
最終仕上げとして、洗車後にヘッドライト専用の保護剤を塗布し透明感を引き立てます。
この保護剤には紫外線や汚れから表面を守る効果があり、施工直後のツヤをしっかりサポートしてくれます。
ただし、使用しているのは市販品に近い簡易的な保護剤のため、効果は一時的です。
特に炎天下のもとや、直射日光が長時間当たる場所に駐車されている車両では、
数か月で再び黄ばみが発生する可能性があります。
定期的にコーティング剤を塗り直すことである程度の持続性は期待できますが、
本格的な「ヘッドライトクリアー塗装」と比べると、耐久性の面では大きく劣ります。
あくまで簡易的なメンテナンスとして、見た目の改善と軽い保護を目的とした施工となります。



おわりに
今回ご紹介した施工は、ごく一般的なヘッドライトリペアの流れの一例ですが、
黄ばみやくすみが取れるだけで、車全体の印象がグッと若返ったように見えるのを実感していただけると思います。
ヘッドライトが劣化すると、見た目が古く感じるだけでなく、
夜間の走行時にも光量が落ちて視認性が悪くなるため安全面でも見過ごせない問題です。
特にLEDヘッドライトが主流になる前の車種では、
レンズの黄ばみはどうしても避けられない経年劣化のひとつです。
弊社では、こうした劣化を可能な限り改善し、少しでも長持ちさせるための施工を心がけています。
ただ磨くだけではなく、再劣化しにくいよう仕上げにも配慮した施工を行い
ご希望があれば定期メンテナンスのご案内も可能です。
「車を買い替えるほどではないけど、見た目を綺麗にしたい」
「車検の前にライトだけでも綺麗にしたい」
そんな方には、コストを抑えつつ効果を実感できる手段としておすすめです。
また、遠方の方やご来店が難しい方に向けて、ヘッドライト単体の宅配修理にも対応しています。
梱包方法や配送についてもわかりやすくご案内しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
黄ばんだヘッドライトが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
あなたの大切な車が、もう一度輝きを取り戻すお手伝いができれば幸いです。