今回は販売予定のデイズルークスを仕入れた際に、
ヘッドライト表面の劣化が気になったため、専用クリアーを使ってリペアを行いました。
販売車は見た目の美しさが命。
次のオーナーさんに気持ちよく乗ってもらうために、
見た目だけでなく再劣化を防ぐことにもこだわりました。
ヘッドライトの状態は…見た目以上に深刻
一見すると黄ばみは目立ちませんが、
表面のクリア層が剥がれて白っぽく曇った状態でした。
特にライト上部には日焼けのような跡が見られ、
劣化が進んでいるのがはっきりとわかります。
これは紫外線がよく当たる上部から先に劣化が始まる、よくあるパターンです。
プリウスやCHRのような、
ライト上部が出っ張っている車種にもよく見られる症状ですね。

外装は綺麗なのにヘッドライトにクリアはげが。





まずは下地処理から。劣化層を削り落とす作業
このデイズルークスは、クリア層が剥がれた初期段階”の症状でした。
ここで放置すると、さらに進行して黄ばみ→光量低下→車検NGへとつながることもあります。
まずは劣化したクリアをすべて削り落とす作業からスタート。
この時点で通常の黄ばみ除去より作業量が多く、手間がかかるのがポイントです。




丁寧に削って、研磨して、透明度を戻す
粗めのペーパーで劣化した層を削り、
番手を徐々に細かくして最終3000番まで順に研磨。
この工程で、曇りの原因となる傷を段階的に消していきます。
仕上げは耐水ペーパー+ポリッシャーで、ライトをクリアな状態に。

ここからはポリッシャー用のペーパーが無いので、
手でいきます。








くすんでいる状態

クリアー塗装をする場合は、ここまでしなくても良いそうですが、
綺麗な状態でクリアーを乗せると、さらに綺麗になるので、
私はここまで磨いています。


専用クリアを吹き付けて、再劣化を防ぐ!
透明度が戻ったライトに対して、
ヘッドライト専用クリアーを吹き付けて保護。
今回、同時にフロントバンパーの補修塗装もしていたため、
塗装中の写真を撮り損ねてしまいました(ごめんなさい…)。

車全体をカバーするよりも、ヘッドライトを外した方が早いので、
ヘッドライトを外します。


一度開封すると一ヶ月以内に使い切らないとダメな代物。
依頼が少ないので、いつも余った状態で処分しています・・。

ぶつ取り(磨き)で最終仕上げ
乾燥後はヘッドライトを再装着し、
塗装時に付着したホコリやゴミ(ブツ)を丁寧に除去していきます。
クリア層が薄くならないように気をつけながら、最終ポリッシングを実施。
これでツヤと透明感がしっかり出た状態になりました。

乾燥を確認して、車両に取り付け。

ビフォーアフター


長持ちさせたいなら、断然「専用クリア」がおすすめ
今回使用したヘッドライト専用クリアーは、
通常のボディ用クリアと違い、ライトの素材を侵さない仕様になっています。
私が初めてこのクリアを施工した車両は2年以上経過しているのですが、
海沿いの青空駐車でも驚くほど綺麗なまま。
正直、市販の保護剤や簡易コーティングとは比較にならない耐久性です。
そのぶん作業工程が多く、料金は割高になります。
でも「これから先、もう黄ばませたくない」って方には、
本気でおすすめしたいメニューのひとつです。
料金については、車種やヘッドライトの大きさにより異なりますので、
気になる方はぜひお問い合わせください。